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DNAをシーケンシングする

Oxford Nanopore Technologies
Rapid Sequencing (SQK-RAD004): Protocol (English) & Checklist (English)

概要

準備するもの

材料

  • DNAサンプル
  • シーケンス試薬キット Rapid Sequencing Kit (SQK-RAD004)
  • フローセル・プライミングキット Flow Cell Priming Kit (EXP-FLP001)

消耗品

  • 1.5ml マイクロチューブ(調製が必要な場合、エッペンドルフ DNA LoBind 推奨)
  • 0.2ml PCRチューブ
  • ヌクレアーゼフリー水 (e.g. ThermoFisher, cat #AM9937) 、あるいは滅菌水
  • アイスボックス(もしあれば、1.5mlマイクロチューブ用および0.2ml PCRチューブ用のアルミ製クールラック)

機材

  • マイクロフュージ
  • タイマー
  • サーマルサイクラー(30°Cと80°C)
  • マイクロピペットとピペットチップ(P2, P10, P20, P100, P1000)
  • MinION ナノポアDNAシーケンサー
  • パーソナル・コンピュータ

手順

1. DNAサンプルを用意します

重要:DNAサンプルの基準

  • Nanodropを使用して測定された純度:OD 260/280 of 1.8 and OD 260/230 of 2.0-2.2(ユーザーガイド参照
  • Qubitで測定した質量:〜400 ng
  • バッファーに洗剤や界面活性剤が含まれていないこと
  • ※ ナノポアの苦手な夾雑物:RNA、塩、EDTA、たんぱく質、溶剤、炭水化物

2. フローセルを確認します

  • MinIONにフローセルをセッティングし、ふたを閉めてから、コンピュータにUSB接続します(正常に接続されると、ライトが見えてファンが聞こえます)
  • デスクトップのアイコンからMinKNOW GUIを開きます
  • セレクトボックスからフローセルタイプ「FLO-MIN106」を選択します
  • 画面下部の「Check flow cells(フローセルの確認)」をクリックします  
  • 表示されたウィンドウの左下の「Start test(テスト開始)」をクリックします
  • 右側のシステムヒストリーパネルに、実験に利用可能なアクティブなナノポア数が表示されるので記録しておきます

3. キットの内容物を確認します

以下のキットの内容物を、室温で解凍し、マイクロフュージを用いて短時間スピンダウンし、ピペッティングにより混和します
アイスボックスを用意し、使用するまで氷上に置いておきます

試薬 使用容量
フラグメンテーションミックス(FRA) 2.5 μl
ラピッドアダプター(RAP) 1 μl
シーケンスバッファー(SQB) 34 μl
ローディングビーズ(LB) 25.5 μl
フラッシュバッファー(FLB) 1本
フラッシュテザー(FLT) 30μl

4. DNAライブラリを準備します

DNAタグメンテーション

PCRチューブ内で、以下を混ぜます

試薬 分量
DNAサンプル 7.5 μl
フラグメンテーションミックス(FRA)※使用直前に混和 2.5 μl
10 μl
  • (不要なせん断を避けるため)PCRチューブを指で軽く叩いて混ぜて、マイクロフュージで軽くスピンダウンします
  • PCRチューブを 30℃ 1分間、80℃ 1分間 インキュベートし、冷却するために氷上に置きます
    (サーマルサイクラーではなく、ヒートブロックを使用する場合は それぞれ2分間 に延長)

アダプターの取付

試薬 分量
テンプレートDNA + FRA 10 μl
ラピッドアダプター(RAP)※使用直前に混和 1 μl
11 μl
  • PCRチューブに、1μl のラピッドアダプター(RAP)を加えます

  • PCRチューブを指で軽く叩いて混ぜ、マイクロフュージでスピンダウンします

  • 反応液を 室温 5分間 インキュベートします

(調製したライブラリ11μlを、フローセルにロードするために使用します)
(ロードする準備ができるまで、ライブラリは氷上で保管しておきます)

5. フローセルのプライミング(充填液の交換)をおこなう

ナノポアシーケンサーのふたを開けて、フローセルのプライミングポートカバーを、プライミングポートが見えるように時計回りにスライドさせます

注意
フローセルからバッファーを引き戻すときは注意が必要です
ナノポアのアレイは常にバッファーで覆われている必要があります
20〜30μlを超える量を取り除くと、アレイ内のナノポアが損傷する恐れがあります

プライミングポートを開いた後、カバーの下に小さな気泡がないか確認します

気泡(数μl)を取り除くように少量を引き戻します

  • P1000マイクロピペットを 200μl にセットします
  • プライミングポートにピペットチップの先を差し込みます(※差し込みすぎないようにします)
  • ダイヤルが200μlから210μlになる方向に慎重にホイールを回し、ピペットチップに少量のバッファーが入ってくるのを確認できたら、マイクロピペットを持ち上げます(※サンプルポートの方も目視しながら、決して気泡が入らないように慎重におこないます)

プライミングミックスを準備します

試薬 分量
フラッシュテザー(FLT)※使用直前に混和 30 μl
フラッシュバッファー(FLB)※使用直前に混和 1本
  • フラッシュテザー(FLT)30μl を、フラッシュバッファー(FLB)のチューブに直接加え、上下にピペッティングして混合して、プライミングミックスを準備します

プライミングポートから 800µl のプライミングミックスをゆっくり注入します

  • 気泡の混入を防ぐため、充填前にチップの先から少しプライミングミックスを出して、捨てます
  • 同じく、気泡の混入を防ぐため、チップ内にプライミングミックスが残った状態で充填をおわります  

5分間 待ちます

6. ロード用のDNAライブラリを準備します

新しい1.5mlマイクロチューブに、以下を準備します

試薬 分量
シークエンシングバッファー(SQB)※使用直前に混和 34 μl
ローディングビーズ(LB)※使用直前に混和 25.5 μl
ヌクレアーゼフリー水 4.5 μl
DNAライブラリ 11 μl
75 μl

注意
ローディングビーズ(LB)チューブには、ビーズの懸濁液が入っています
これらのビーズは非常に早く落ちるので、使用直前に混和する必要があります

7. フローセルのプライミングを完了します

SpotONサンプルポートカバーをゆっくりと持ち上げて、SpotONサンプルポートにアクセスできるようにします

(SpotONサンプルポートではなく!)プライミングポートから 200 µl のプライミングミックスをゆっくり注入します

  • 気泡の混入を防ぐため、充填前にチップの先から少しプライミングミックスを出して、捨てます
  • 同じく、気泡の混入を防ぐため、チップ内にプライミングミックスが残った状態で充填をおわります

8. DNAライブラリをロードします

ロードする直前に、準備したDNAライブラリを上下にピペッティングして静かに混ぜます

SpotONサンプルポートからフローセルに 75µl のDNAライブラリを滴下します(次を追加する前に、SpotONサンプルポートにドロップが流れていることを確認します)

SpotONサンプルポートのカバーを(栓が入っていることを確認しながら)静かに閉め、次にプライミングポートを閉め、MinIONのふたを閉めます

9. MinIONで実験条件を設定します