openwrt/openwrt#3661 にてzpcさんにより、OpenWrt公式へのELECOM WAB-I1750-PS向けのFWがビルドできるPRが出ていますが、上流へのPRは中止したそうです( https://zpc.st/hardware/elecom/wab-i1750-ps/ にzpcさんが解析した内容が載っています )
どうやらこれで動くようなので、このコードを最新版にパッチしてビルドします
zpcさん・大破さんによって作成されたWAB-I1750-PS上でOpenWrtが動くようになるパッチがOpenWrt公式へマージされました。
まだ正式版としてはリリースされていないため、openWrt公式からはLuCIが入っていないsnapshotビルドの公開しか行われておりません。336a531
時点でのLuCI入りのビルド済みバイナリをReleasesに置いておくので下のお約束を読んだ上でダウンロードしてご自由にご利用ください。Stableのビルドではないので、何らかのバグ等が潜んでいる可能性があります。
- 日本国内の場合、法律の関係上OpenWrtで無線LANを飛ばす行為は非推奨です。もし吹く場合でも、調べてから自己責任で飛ばしてください
- 以下の方法を参考にビルドしたものを用いて / 配布するビルド済みのバイナリを用いて OpenWrt化して何らかの損害が出た場合でも、責任は一切取れません。自己責任でお願いします
(これらは理解して行わないと法的リスク/文鎮リスクが非常に高くなる行為です。 結構適当に書いているのでこちらの情報を盲目的に信じるのではなく, ご自身で色々お調べになってからやることを強くおすすめします)
大破さんにより、OpenWrtを入れたWAB-I1750-PSを戻す方法がコミットメッセージに記されています
Revert to OEM firmware:
- Download the latest OEM firmware
- Remove 128 bytes(0x80) header from firmware image
- Decode by xor with a pattern "8844a2d168b45a2d" (hex val)
- Upload the decoded firmware to the device
- Flash to "firmware" partition by mtd command
- Reboot
ELECOMから提供されたFWはそのままでは適用できず、細工をする必要があります。ツールもあるっぽいが, 使用方法がよく分からなかったので2.と3.を勝手にやるシングルバイナリプログラムを作成しました、それをReleasesから拾ってきて以下のようにするとresult.binが生えます
$ ./deencrypt-linux-amd64 ${FWのパス}
それを以下を参考にいい感じにfirmwareパーティションに書き込み, rebootすると戻っているかと思われます
OpenWrtからメーカーファームへのrevert – 鉄PCブログ
公式に入ったので、下記の内容はほとんど[OpenWrt Wiki] Quick image building guide と同じものです
ここでは楽なので最新verでの手法を紹介しますが、もしopenwrtの安定板(23.05 : 2024年3月4日現在)でビルドをしたい場合 README.old.md を参考にしつつ、公式に投げられたPRのパッチ https://patch-diff.githubusercontent.com/raw/openwrt/openwrt/pull/14706.patch
を当ててみてください
ここではUbuntu22.04を前提としています(WSLは公式にサポートされていません : 詳細)
git clone https://github.com/openwrt/openwrt.git
cd openwrt/
./scripts/feeds update -a
./scripts/feeds install -a
make manuconfig
各種チェックが終わった後TUIが開きます
そこで Target System
を Atheros ATH79
に Target Profile
を ELECOM WAB-I1750-PS
にして、WAB-I1750-PS用のFWが出てくるようにします
OpenWrtを管理するWeb-GUIアプリケーションのLuCIを入れるので、 LuCI
→ 1.Collections
→ luci
を *
にします(M
だと、インストール時にインターネットから拾う設定になってしまいます)
後は日本語化をするために 2.Modules
→ Translations
→ Japanese (ja)
を入れたり入れなかったり、他のプロトコルをサポートするようにしたり、カスタマイズしましょう(パッケージのインストールはインストール後でもできるけどね, ROMが8MBしかないので注意!)
make -j{並列処理させたいコア数} で並列処理が可能です 結構時間かかるので、気長に待ちます
make
makeし終わったら、 bin/targets/ath79/generic/
配下に色々バイナリが入っています
そのうち末尾が factory.bin
となっているもの(私の環境では openwrt-ath79-generic-elecom_wab-i1750-ps-squashfs-factory.bin
)をファームウェアアップデート画面より投入すれば、OpenWrt化ができます!