Skip to content

Latest commit

 

History

History
130 lines (91 loc) · 9.03 KB

bed.md

File metadata and controls

130 lines (91 loc) · 9.03 KB

ベビーベッドのモニタリング

本書の当初の目的だったベビーベッドのモニタリングです。 まず前提として知っておきたいことは、 乳幼児は寝ている間に突然死ぬ ということです。

ひとつの原因は事故で、主に 窒息落下 などがあります。 そのため、現在では次のような注意喚起がされています。

  • 大人と一緒にベッドに寝させるな
  • ベビーベッドに隙間ができないようにしろ
  • うつ伏せは窒息するから仰向けに寝かせろ
  • 柔らかい敷布団は窒息するから使うな
  • 枕や掛け布団は窒息するから使うな

もうひとつは、SIDS(乳幼児突然死症候群) で、原因不明の突然死が起こるらしいです。 原因は不明ですが、いくつかリスクファクターと考えられているものがあります。 その中で 母乳育児 の場合はSIDSの確率を下げると言われていて、これは母乳そのものに原因があるのではなく、母乳は腹持ちが悪いので 頻繁にお世話をする必要がある からだと言われています。 つまり、SIDS予防には 死活監視 が非常に重要だということです。 親が安心して眠るためにも死活監視は必須です。

このふたつの問題から導き出せる安全な寝床とは、

  • 死活監視機能がついた
  • 赤ちゃん用のマットレス以外何も置かれていない
  • 安全基準を満たしたベビーベッド(PSCマーク/SGマーク)

であると言えます。

ベビーベッド設置場所の選定

東京の家は狭いので、ほとんどの家庭で夫婦の寝室にベビーベッドを置くことは無理でしょう。 どうやら世の中には父親が別室で寝たりする家庭もあるらしいですが、 リモートワーク かつ、ヘビーなコンピュータユーザの我が家では、 夫婦の書斎 は必須なので2LDKの2室は書斎と寝室で埋まってしまいます。 3LDK以上の部屋は家賃的に現実的ではありません。1

残るはリビングとキッチンですが、その境目、冷蔵庫とゲーム用ディスプレイ2 の間にギリギリミニサイズのベビーベッドを置けるスペースが存在しました。 さらにこの場所の利点として、ディスプレイを囲む棚を作るために、2x4材で が建てられていました。 夫婦の寝室とは、キッチンを挟んで5mほど離れていますが、直線で遮るものがなく足元だけ視界に入る状態になっています。

それ以外にスペースはないので、ミニサイズベッドの限界(生後6ヶ月)を超えたあとのことを考えると頭が痛くなります。

死活監視デバイス

死活監視には、市販のデバイスを使います。 このデバイスは、微小な振動を検知して赤ちゃんが正常に呼吸しているか判定します。 設置方法に2つあり、ひとつはベッドの下に置く板型のもの、もうひとつはオムツに付けるものがあります。

板型のものは安定性が高く、多少の寝相の悪さ3も問題としないので、睡眠時のベッド監視に向いています。 オムツ装着型は寝相によって外れてしまうことが多く、睡眠時には向きませんが、 ベビーカーに乗せた状態 でも使えることが大きな利点になっています。

両方に一長一短があるので我が家は両方用意しました。4 板型はベビースマイル社のベビーアラーム E-201、 オムツ装着型はSNUZA社のスヌーザヒーローを選びました。

さて、死活監視と言えば重要なのは 死活監視の死活監視 であることは言うまでもありません。 前述の通り、寝室からベビーベッドの足元だけ見えるので、その場所にデバイスのコントローラを括り付け、稼働時のLEDの点灯が目視確認できるようにしています。

死活監視の死活監視の死活監視 は、夫婦で互いに死活監視すればよいでしょう。

ベビーカメラ

死活監視デバイスで監視できるのは生きているかどうかだけです。 普段の生活では、目で赤ちゃんの様子を見るというアナログな方法が欠かせません。 そこで、どこにいても様子が見られる ベビーカメラ を導入します。

ベビーカメラの条件は以下のとおりです。

  • 常時稼働できる
  • 安全に固定できる
  • 暗視機能がある
  • 書斎の視界の範囲に常に画面を表示できる
  • 外部からインターネット経由で映像が見られる

ベビー用品メーカー各社から様々なベビーカメラ製品が出ていますが、ネックとなるのは最後の条件です。 外部からインターネット経由で映像が見られるということは、セキュリティが最重要 になります。 正直な話、 ベビー用品メーカーごときがIoT機器のセキュリティを正しくやれるとは思えません。 そこで、GoogleやAmazonの汎用的なWebカメラを使うことにしました。

Google Nest Cam

まず用意したのが Google Nest Cam(屋内式) というカメラです。 このカメラは、Google NestというGoogle純正のIoT家電シリーズのひとつで、 Google Homeアプリを通してカメラの映像を見ることができます。 Googleアカウントで権限管理されており、家族間のシェアも簡単で、 サーバサイドもGoogleが運営しているので、おそらく世界で最も安全なWebカメラだと思われます。 ネジを使って強固に柱に取り付けることも可能です。 ベッドの様子 取り付け詳細

ただ、表示はアプリのみで ブラウザからアクセスできない という致命的な欠点があり、 書斎のコンピュータ上に常に表示するという一番単純なことができません。 スマートフォンの画面は 非常に貴重な資源 なので5、常にGoogle Homeを起動しているわけにもいきません。

そこで、Google Nest シリーズのスマートディスプレイである Google Nest Hub を導入し、常に目の前に置いておくことにしました。 なぜか毎日定期的に再起動する以外は問題なく、非常に便利なモニタリング環境が整いました。

リアルな机の上

最近のアップデートにより Chromecast でも見られるようになったらしいので、書斎のどこからでも見れる大きなディスプレイに写したり、 キャプチャデバイスに入力したりなどの方法を試してみたいと思っています。

AWS DeepLens

次に試したいと思っているのが AWS DeepLens です。 これは、Amazonがリリースした機械学習が利用できるビデオカメラです。

まだ生後2ヶ月の現在は必要ないのですが、今後 寝返り ができるようになると、うつぶせ寝をしてしまって 窒息 のリスクが激増します。 そこで、機械学習により 危険な寝姿 の判定機を作り、うつぶせ寝や鼻を塞ぐ掛け布団などの危険を検出し、アラートを出すことができるのではと考えています。

学習モデルを作るのはそれほど難しくなさそうで、たくさん危険な寝姿の写真を撮ればよさそうなのですが、危険な寝姿の学習データを用意するのが危険 という非常に厄介な問題があります。 これを解決するために両親学級などで使われている 赤ちゃんの等身大人形 が欲しいんですが、割と高くて何とかならないかなぁと悩んでいます。

次回はもしかしたらこの話を書くかもしれません。

まとめ

激務である子育てを乗り切るのに一番重要なのは親がしっかり寝れることです。 そして親が子供にしてやれる一番重要なことは安全な場所を整えることです。 この2つがガッツリ噛み合った場所にあるのがベッドのモニタリングです。 世界平和のためにベッドのモニタリングしていきましょう。

Footnotes

  1. そもそもほとんど存在しない

  2. 一般の家庭ではテレビと呼ばれるポジションのもの

  3. なぜか足元の方にずり落ちていく癖があり判定範囲から外れて何度も夜中にアラートが鳴った

  4. オムツ装着型の方はまだ使ってない

  5. 主にアズールレーンを表示する必要がある