コマンドライン引数でサーバーのソケットアドレスを変更できるようにした

[sarukiti]

概要

タイトルの通りです．

[sarukiti]

30caeffでUnstable Rustの機能であるlet_chainsを使っていましたが，似たようなコードでStable Rustにできることに気付いたのでそっちで実装しました．
ただ，Rust 2024で近いうち有効になるこの機能を使えば結構エレガントにこの部分のコードを書き換えられます．Stableになり次第そうするつもりです．

motor_lib/src/bin/usb_can_server.rs

Lines 55 to 62 in 6326f1b

	let socket_address = if args.get(1).is_some()
	&& args[1].parse::<std::net::SocketAddr>().is_ok()
	{
	args[1].parse().unwrap()
	} else {
	const DEFAULT_ADDRESS: &str = "127.0.0.1:50051";
	DEFAULT_ADDRESS.parse().unwrap()
	};

↓これが

let socket_address = if let Some(str) = args.get(1)
    && let Ok(addr) = str.parse::<std::net::SocketAddr>()
{
    addr
} else {
    const DEFAULT_ADDRESS: &str = "127.0.0.1:50051";
    DEFAULT_ADDRESS.parse().unwrap()
};

こう

[sarukiti]

ちなみに，上記のどちらのコードもプログラマの責任によって絶対に実行時エラーを起こさないことが保証できます．ここでは，6326f1bのコードを例に説明します．
まず55-56行目．Vecに[1]でアクセスしていて危険だと思われるかもしれませんが，安全なんです．
if文の条件式の評価は，前から順番に行われます．つまり，args.get(1).is_some()の評価が終わってからargs[1].parse().is_ok()の評価に入るわけです．
args.get(1).is_some()の評価の結果がfalseだった場合，つまりargs[1]が範囲外アクセスになるかもしれない場合は，args[1].parse().is_ok()の評価をすることなく59行目に飛びます．よってここは安全です．
58行目．parse()の結果をunwrap()していますが，大丈夫です．なぜなら，56行目でargs[1].parse()の結果がOkであることを確認していますからね．
61行目のunwrap()は，DEFAULT_ADDRESSがちゃんとparseできることをプログラマがきちんと確認しておけば安全です．
よって，このコードは安全であることを証明できました．
Unstableの方のコードも，同様に安全であることが確認できるはずです．むしろ，strもaddrも型安全であることが一目瞭然だと思います．

if args.get(1).is_some() && args[1].parse::<std::net::SocketAddr>().is_ok() {

motor_lib/src/bin/usb_can_server.rs

Lines 55 to 62 in 6326f1b

	let socket_address = if args.get(1).is_some()
	&& args[1].parse::<std::net::SocketAddr>().is_ok()
	{
	args[1].parse().unwrap()
	} else {
	const DEFAULT_ADDRESS: &str = "127.0.0.1:50051";
	DEFAULT_ADDRESS.parse().unwrap()
	};

[sarukiti]

後々のこと考えたらunwrap外に出さない方がいいということに気付きましてね

[sarukiti]

フォーマットかけると55-56行目の改行が消えるんですけど，これも後々のことを考えるとあった方がいいというやつです