このサンプルプロジェクトは、日本語を含む Sphinx ドキュメントから PDF ファ イルを生成することを目的としています。あくまで個人的なサンプルです。網 羅的な Sphinx の機能に対する PDF 出力確認を行うことを目的とするのもでは ありません。
PDF 出力のため、Sphinx 自体が持っている LaTeX 出力機能を利用します。 Sphinx の機能だけで、英語のみのドキュメントは make -C _build/latex all-pdf コマンドにて PDF 生成が可能です。ただし日本語を含むドキュメント の場合、エラーが発生するため、いくつかの修正が必要になります。
具体的には、以下の点で修正を行ないます。
- _build/latex/Makefile の置き換え
- latex コマンドを xelatex に置き換える
- TeX ファイルの中身の置き換え
TeX は素人のため、 Sphinx が生成する tex ファイルに手を入れることは最低 限にする方針です。
Sphinx と TexLive が必要です。TeXLive は XeTeX だけでも良いかもしれませ んが未確認です。
以下に、MacPorts を用いた例を示します。
Sphinx のインストール:
$ sudo port install py26-sphinx
必要なら、 sphinx-*-2.6 にエイリアスを設定するなどしてください。
TexLive のインストール:
$ sudo port install texlive +full
Sphinx で latex を生成した後、 PDF ファイルを生成します。
$ make latex $ make pdf
デバッグ用途には、PDF 生成のターゲットを構成するサブターゲットを 個別に実行することが有用な場合があります。
$ make pdf-patch # _build/latex/ 以下のファイルにパッチをあてる $ make pdf-generate # xelatex の実行 $ make pdf-open # PDF ファイルを開く
pdf-open は open コマンドを用いているため、 Mac OS X 以外では動作 しない可能性があります。例えば、 GNOME 環境の場合は、 gnome-open を open にエイリアスすることで動作するはずです。
Sphinx の勉強には、 Sphinx-Users.jp が有用です。
本プロジェクト内のサンプル作成には、 Sphinx-Users.jp のドキュメントを参 考にしています。
XeTeX の日本語環境については、以下のサイトを参考にしています。
- XeLaTeX で日本語する件について [電脳世界の奥底にて] http://zrbabbler.hp.infoseek.co.jp/xelatex.html
- XeTeX - TeX Wiki http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?XeTeX
- XeTeXに関するメモ http://math.kyokyo-u.ac.jp/users/skiriki/
ライセンスはクリエイティブ・コモンズを利用しています。
- Creative Commons http://creativecommons.org/
CSV ファイルのサンプルとして、郵便番号のデータを利用しています。
- 郵便番号データダウンロード - 日本郵便 http://www.post.japanpost.jp/zipcode/download.html
動作確認は以下の環境で行っています。
- Mac OS X (10.6)
- Sphinx 1.0.1
- TeXLive 2009 (MacPorts を用いて、 +full でインストール)
- XeTeX 3.1415926-2.2-0.9995.2 (TeX Live/MacPorts 2009_3)
日本語のスタイル
- CHAPTER ONE
- CONTENTS
- その他いろいろ
文書内のリンクがどう PDF で表現されるか確認する。
テーブルの表示方法
- 行ごとに横罫線を入れる。
- 一行おきに背景色を薄い灰色にする。
警告のディレクティブの場合に、"Danger", "Note" などの文字列部分を変更できるか試す。
行をまたぐ文章の場合、行またぎ箇所に半角空白が入ってしまうことへの対応。
英語での TeX の挙動になっていると思われる。
空行(^$)以外の行末に % を付けることで解決は可能。自動化をどうするかを検討する必要がある。
拡張を導入してみたが、整形済みテキストでも行連結が行われるため無効にしている。
渋日記: 日本語でSphinxを使う時のストレスを減らす拡張機能 http://blog.shibu.jp/article/40049067.html
xelatex 実行時に "Font shape <フォント名> undefined" がいくつか発生している。
- 影響範囲が不明
- 「3.1 コード」のダラーマーク($)のフォントがおかしいのは関連しているかも。
パッチ等の修正を conf.py の LaTeX 関連の設定で回避できるか検討する。
_build/latex/Makefile の修正をファイル置き換えから patch にする。
このファイル自体(README.rst)が、 github で見ると行間が詰まっていて読みにくい。
- reST から HTML の line-height の指定が可能か?
[bug] 意図しない空白(?)が入る。
- 意図しない空白が入ったことを確認した箇所
- 表紙のタイトル
- テーブルのヘッダー
- 2010-08-08 追記 Sphinx 1.0.1 に上げたことで解決しているかもしれない。しばらく様子見。
- 意図しない空白が入ったことを確認した箇所
CSV テーブルを使用した場合の PDF 出力を確認する。
横幅が紙サイズに収まらず切れてしまう。
シンプルテーブル、リストテーブルでは、自動で改行されるので、 csv -> table の変換 & include での回避が簡単かもしれない
2010-08-08 追記: tabularcolumns ディレクティブにて、手動調整ではあるが回避可能
数字、半角カナのセルでは、セルの幅に収まらずはみ出している値がある
フォント設定の変更で収まるようになった
- 変更前
\setromanfont{Hiragino Mincho Pro W3}
- 変更後
\setromanfont[Scale=MatchLowercase]{Hiragino Mincho Pro W3}
- 変更前
- 2010-08-28 shino
- language 設定を日本語('ja')に変更
- 2010-08-08 shino
- 環境を Sphinx 1.0.1 に変更
- 2010-07-24 shino
- 新規作成
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